【Blender】UVレイアウトの編集やテクスチャーベイクに便利な無料アドオン「TexTools」のBlender 2.8対応版が公開!

2019年7月26日

UVマップの編集や整列、ハイポリからローポリへのノーマルマップベイク等のテクスチャーベイクが非常に行い易くなるBlnderの無料アドオン「TexTools」の2.8対応版を見ていきたいと思います。

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TexToolsに関して

「TexTools」アドオンは元々、2009年に3ds Max(オートデスク社の3DCG統合型ハイエンドソフト)のために作成されたアドオンですが、製作者様によってBlender用のアドオンも公開されてきました。

ー TexToolsのページへ ー

公式ページにはBlender 2.79対応版がありますが、SavMartin氏によってBlender 2.8に動作対応されたバージョンがGitHubに公開されています。

ー TexTools Blender 2.8対応版のページへ ー

今回はBlender 2.8に対応されたTexToolsの導入方法と基本的な使用方法を紹介して行きたいと思います。

TexToolsの導入

GitHubに公開されているzipファイルをダウンロードしたら、「編集」→「Blender設定」を選択し、設定画面を表示します。

設定画面のアドオンタブを選択し、「インストール」を選択します。

ダウンロードしたTexToolsのzipファイルを選択し、「ファイルからアドオンをインストール」を押します。

TexToolsアドオンが正常にインストールされている場合は、ワークスペースを「UV Editing」に切り替え、TexToolsタブが表示されている事を確認できます。

TexToolsアドオンの基本的な機能

ここではBlender 2.8でのTexToolsの基本的な機能を見ていきたいと思います。

一般パネル

テクスチャサイズの指定や拡大縮小、パディング、UVチャンネル、テクスチャ再読み込み、チェッカーマップなどの要素で構成されます。

サイズとパディング

テクスチャサイズをピクセル単位で指定する事ができ、あらかじめ一般的なテクスチャサイズ指定も用意されています。パディングはUVマージン、テクスチャベイクで使用される値です。

拡大縮小

UVレイアウトキャンバスを指定サイズ、指定方向に拡大縮小します。

UVチャンネル

UVマップチャンネルの指定、追加、順番の変更ができます。

テクスチャの再読み込み

「Reload Textures」ボタンを押す事で、使用しているテクスチャを全て再読み込みし、使用していない関連づけの無いテクスチャはプロジェクト内から消去されます。

チェッカーマップ

押すとオブジェクトに対してチェッカーマップテクスチャを割り当て、3Dビューがテクスチャモードに切り替わり確認する事ができます。チェッカーマップの割り当てを繰り返す事で、「UVグリッド」、「カラーグリッド」、「重力チェッカー」、「なし」と切り替わります。

UVレイアウトパネル

選択中の頂点を一直線に整列したり、回転させたり、面を等間隔の矩形にしたりとUVのレイアウトを整える機能で構成されています。

Crop

選択中のUV面をテクスチャサイズ内に収めるように変形します。

フィル

選択中のUV面をテクスチャサイズに収まるようにスケーリングします、何回か押すと回転して収まります。

Align World

UV中の独立したメッシュ部分(島)を回転させてワールドの向きに合わせます。

整列

選択中のUV頂点を一直線に揃えます。上下左右それぞれのボタンがあり、各方向に一番よっている頂点を基準として整列させます。

90°回転

選択中のUV頂点の島を90°回転します。

水平、鉛直方向整列

「Sort H」、「Sort V」ボタンを押す事でUV中の独立したメッシュ(島)をそれぞれ水平、鉛直に整列させます。

Rectify

選択中のUV頂点を矩形に整列させます。三角面の部分は近くの四角面に自動的に接続されます。

類似

選択中のUV面とトポロジーが近い物を選択します。

Overlap

選択中のUV面が重なりあっている場合、島を選択状態にします。

バウンド

3Dビュー上でUVの境界に当たる頂点を選択状態にします。

Flipped

ミラー化、または反転されたUVの島を選択状態にします。

UV Smoothing

UVの境界に当たる辺にシャープをマークし、それ以外の辺にスムージングを適用します。

テクスチャーベーキングパネル

ハイポリからローポリへの法線マップベイク等を行うパネルです。

ベイクするまでの手順

試しにテスト用のスザンヌを用いて、ハイポリからローポリへの法線マップベイクを行ったテクスチャを作成してみます。

「追加」→「メッシュ」→「モンキー」でスザンヌをニ体追加し、名前をそれぞれ「Suzanne_high」、「Suzanne_low」と変更します。

Suzannne_highのオブジェクトに「サブディビジョンサーフェイス」モディファイアーで面を滑らかにして頂点数を増やした状態を適用しておきます。

TexToolsはオブジェクト名の「_high」、「_low」でハイポリ、ローポリを判別してくれますので、名前付けは大事です。

ハイポリ、ローポリをTexToolsが判別できない場合は「Need high and low」という警告が出ます。

オブジェクトモードで「Suzanne_high」、「Suzanne_low」とShiftを押しながら複数選択した状態で、「Need high and low」の警告が消えた事を確認したならば、ベイクボタンを押す事でハイポリの法線マップテクスチャが作成されます。

作成されたテクスチャーは「画像」→「保存」で保存する必要があります。

ベイクの方式は今回行った通常の法線マップのベイク「Tangent Normal」以外にも多くの方式がありますので、公式ページのベイクモードを確認すると良いと思います。

Blender 2.8でTexToolsを触って見て

今回紹介した機能はTexToolsの機能におけるごく一部となっています。

特定パターンのメッシュを別のメッシュに巻き付ける「ラップ」といった面白い機能もありますので、TexToolsを使用するにあたってぜひ一度公式ページを見て頂ければと思います。

Blender 2.8で使用した感じ、基本的な機能に関しては問題無く動作し、2.79以前とほぼ同様に使用できるのではないでしょうか!

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