【Blender】リトポロジーにも便利なアドオン、「Bsurfaces」がBlender 2.8にも対応

現在ベータ段階のBlender 2.8ですが、Blender 2.79を含む以前のバージョンでは動作した便利なアドオンが2.8には現状未対応となっている物があります。今回、グリースペンシルで線を描く事で直観的に面張りができるアドオン、「Bsurfaces」がBlender 2.8に対応されたようなのでご紹介します。

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Bsurfacesとは

「Bsurfaces」は複雑な曲線から面を一気に生成する事ができるようになるBlenderのアドオンです。

元々このアドオンは有料でしたが、Blender 2.8 Betaの段階では最初からBlenderに含まれるようになり、誰でも使用できるようになっています。

グリースペンシルで書いた曲線や、指定したストロークから面を生成する事ができるようになるので、手動で作成するには面倒な曲面の生成に大変重宝します。

Bsurfacesの使用準備

Bsurfacesのアドオンを有効化するために、「編集」→「設定」より設定画面を開き、「アドオン」の検索欄に「Bsurfaces」と入力すると「Mesh: Bsurfaces GPL Edition」が表示されるので、チェックボックスをONにして有効化します。

Bsurfacesアドオンが正常に有効化された場合、ツールタブに Bsurfacesが追加されます。

Bsurfacesアドオン有効化時の注意点

現状のバージョンでは、「設定」のインターフェイスでBlenderを日本語化している場合、「新規データ」をオンにしているとBsurfacesを使用する時、「Initialize」ボタンを押した際にエラーが出ます。

BsurfacesのPythonスクリプトが参照している項目、今回は「Shrinkwrap」が日本語化した際に「シュリンクラップ」となったため参照できないといったエラーのようです。

スクリプト中の該当箇所を修正してみても、面張り時に別の箇所でエラーが出たりと修正箇所が多岐に渡りそうなので、Blender 2.8でBsurfacesを使用する場合は現状「新規データ」をOFFにするか、日本語化しないのが良いと思います。

Bsurfacesアドオンの使用方法

例として、Blenderのオブジェクトで「モンキー」を追加し、サブディビジョンサーフェスのモディファイアーを適用して頂点数を細かくした物を、リトポロジーしてみたいと思います。

シェーディングの透過をオンにする

リトポロジーする際に新しい面が埋まって見えにくいので、シェーディングの透過をオンにします。アルファ値はお好みで良いでしょう。

グリースペンシル(Annotate)の設定

ペンで書いた際、リトポロジー対象であるモンキーのサーフェイス上に線が描かれるように設定します。

プロパティエリアで「配置」を「サーフェス」に設定する事で、ペンで書いた線がオブジェクトの表面に書かれるようになります。

Initializeボタンを押す

Bsurfacesアドオンを有効化した事により、ツールタブ上にBsurfacesのメニューが表示されるようになっていますので、「Initialize」ボタンを押します。

「Initialize」ボタンを押すと、「BSurfaceMesh」というオブジェクトが自動的に追加されます。このBSurfaceMeshのモディファイアーを見てみると、「シュリンクラップ」モディファイアーが設定されており、リトポロジー対象のモンキーオブジェクトの表面に生成されるように設定されている事が確認できます。

Initializeボタンを押す事で、直ぐにリトポロジー作業を行えるようになっています。

グリースペンシル(Annotate)で2本線を描く

追加されたオブジェクトのBSurfaceMeshが選択された状態で編集モードになっている事を確認して、グリースペンシル(Annotate)で2本曲線を描きます。先程の設定でオブジェクトの表面に沿って描かれているのが確認できます。

面張りを行う

BSurfaceMeshのツールタブにある、「Add Surface」ボタンを押すと、グリースペンシル(Annotate) で描いた線に合わせて面張りが行われます。

面張りを行った後で表示されるメニューより、「クロス」と「追従」で分割数を設定できます。

「Keep strokes」をオンにすると、描いた線を残したままにする事ができ、オフにすれば描いた線は消えます。

面を追加していく

先程追加した面にさらに面を繋げて追加していくには、追加したい側の面の頂点を選択状態にして、新たに線を描いて「Add Surface」ボタンを押します。

描く線は一本でも二本でも繋がって面が生成されます。Add Surfaceボタンを押した後のメニューも大体同じ内容です。

後は一連の手順を繰り返して、リトポロジー作業を進めていきます。

Bsurfacesを使ってみて

リトポロジーする際に頂点一つ一つを生成して、位置を調整してといった風に作業していくのは中々大変だと思います。

Bsurfacesアドオンを使用すれば、トポロジーの流れを意識した線を手書きしてサクサク面を追加して行く事ができるので、大変なリトポロジーの作業を効率良くするのに一役買うのではないでしょうか。

現状エラーが出たりする事も記載しましたが、今後のBlender 2.8のアップデートやBsurfacesアドオンのアップデートで修正されたり、さらなる機能改良があるかもしれません。

Blenderの最新バージョンのチェックや、Bsurfacesアドオンのフォーラム等もチェックしておくと良いと思います。

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